「阿武隈」 旧日本海軍
 赤城型航空母艦
掲載:2010年03月03日
修正:2014年10月29日
 赤城(あかぎ)1934 (大改装前) <ハセガワ製>
 左舷前方からの眺望
(画像はクリックすると大きくなります。)
 右舷後方からの眺望
(画像はクリックすると大きくなります。)
<使用キット>
  • ウォーターラインシリーズ 220
    日本航空母艦「赤城−三段甲板−」
    1/700  ハセガワ  2008年発売
 

<実艦について>
  • 1920年12月6日、呉工廠にて巡洋戦艦として起工します。
  • 1923年11月9日、空母へ改装工事が開始されます。航空母艦「赤城」として1927年 3月25日に竣工しました。
  • 1928年4月1日、第 1航空戦隊に編入されます。12月10に第1予備艦となり、艦長は山本五十六大佐が着任しています。
  • 1929年4月1日、第 1航空戦隊に編入されます。22日に済州島沖にて訓練中、悪天候により多数の飛行機が洋上に不時着。
  • 1930年12月1日、連合艦隊第 1航空戦隊に編入されます。
  • 1931年12月1日、第 2予備艦となり、横須賀工廠にて無線工事や通風装置工事を実施します。
  • 1932年12月1日、第 1予備艦となります。
  • 1933年4月25日、第 2航空戦隊に編入され、特別大演習に参加しました。10月20日、第1艦隊第1航空戦隊に編入されます。
  • 1934年11月15日、第 2艦隊第 2航空戦隊に編入されます。
  • 1935年11月15日より佐世保工廠にて大改装工事が開始されます。
<キットについて>
2008年上半期、ウォーターラインシリーズ(WL)新キットとして三段甲板時代の空母「赤城」インジェクションキットがハセガワから発売されました。WLでは、すでに島形全通甲板の「赤城」が1973年に発売されており、シリーズへ追加される形となっています。したがって、シリーズ中に 2種類の「赤城」が存在します。
キットでは、前期仕様と中期仕様に作りわけ出来るようになっています。大雑把に言うと、僚艦「加賀」より移設された指揮所と機銃座の取り付けで前期および中期仕様の違いを表現してます。前期仕様とするならば、実艦と飛行甲板のモールドに違いが見られ、こだわるならば着艦制動索などを修正する必要があります。 
「赤城」は長らく詳細不明な部分が多かったため、日本の空母で最も有名な艦であるにも関わらず、あまりキット化されていませんでした。しかし、研究者の地道な努力により最近では詳細が明らかになりつつあり、このキットもそれらの成果が反映されています。独特の艦容は英国式空母を模範としたために多層飛行甲板を装備しました。しかし、この方式は後々の大改装化によって失敗だったことを表しています。キットでは、現在のモールド技術で繊細かつ詳細な表現となったパーツを細かく分割し、実艦をうまく表現していますが、組み立てはその分だけ難しくなっています。 
WLはピットロードやフジミの新キットよりも艦容を重視し、縮尺相応の表現とするためモールドを控えめにする傾向が強いのが特徴で、このキットもシリーズの雰囲気を守ったものとなっています。
<作例について>
最新考証により製作されたキットなので考証的には十分と考えますが、詳しくみれば修正箇所もあるかもしれません。私は詳細な資料も持ち合わせていないので素組みで作成しています。一般的なディティールアップは必然的にエッチングや細プラ棒によるシャープさの追求となるでしょう。個人的には、少しだけ追加工作しています。
  • 無線塔の主柱意外をプラ丸棒に変更。
  • 舷側通路をリノリウムで塗装。
船体は大きさから佐世保工廠グレーで塗装。飛行甲板は GSIの Mr.カラータン色を使用し、エナメルカラーのブラウンでインパクトをつけました。リノリウム色はピットロード艦船カラーより調達。艦載機はキット付属の13式 2号艦攻と90式艦戦を搭載させました。艦載機の運用は、当初の計画では最下段が艦攻の発進用、中段は艦戦の発艦用、最上段は発着甲板として使用される予定だったようですが、実際は最上部が艦攻の発着と艦戦の着艦用、中段は艦橋を設置したため艦上機の運用を取りやめ、最下段は艦戦の発艦用に使われたようです。艦上機の塗装は、保安塗装と呼ばれる銀色で機尾のみ赤色の独特なもの。なかなか映える塗装です。デカールは細かに再現されていますが、その分貼り付けも苦労します。余白が多いので、技量がある方は余白を切り取るとよいでしょう。
<建造について>
建造工程については、下記の艦船アイコンをクリックしてください。

      
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