旧日本海軍
 赤城型航空母艦
掲載:2008年08月03日
修正:2019年12月21日
 赤城(あかぎ)1941 (大改装後) <ハセガワ製>
 

 
<使用キット>
  • ウォーターラインシリーズ 201
    日本航空母艦「赤城」
    1/700 ハセガワ 1971年発売
 

<実艦について>
実艦の艦歴を以下にまとめてみました。
  • 1920年12月6日、呉工廠にて巡洋戦艦として起工し、1923年11月9日に空母へ改装工事が開始されます。航空母艦「赤城」として1927年3月25日に竣工しました。
  • 1928年4月1日第1航空戦隊に編入され、その後、予備艦となったり艦隊に復帰したりを繰り返して1935年11月15日より佐世保工廠にて大改装工事が開始されます。工事は1938年9月に終了しました。
  • 1938年12月15日第1艦隊第1航空戦隊に編入され、翌年から1940年まで南支方面、中支方面にて行動します。
  • 1941年4月10日に第 1航空艦隊第1航空戦隊に編入。第1航空戦隊旗艦となり、開戦に備えます。同年11月26日に単冠湾を出航し、12月8日にハワイ攻撃に参加しました。
  • 1942年1月20日〜22日にラバウル、カビエンを攻撃します。2月19日にはポートダーウィン攻撃、3月5日にはジャワ島チラチャップの在泊艦船攻撃を実施。4月5日にはコロンボ在泊艦船攻撃を実施し、僚艦「蒼龍」,「飛龍」と協同して英重巡「コンウォール」,「ドーセットシャー」を撃沈します。4月9日にはツリンコマリ在泊艦船攻撃を実施し、他艦と協同して英空母「ハーミス」と駆逐艦1隻を撃沈します。
そして、6月15日に運命のミッドウェー海戦に参加。米艦上爆撃機の攻撃を受け、爆弾1発が飛行甲板に命中し、格納庫全般に火災が発生、また爆弾 1発が艦尾に至近弾として炸裂し、舵を損傷します。格納庫内の誘爆により火災が拡大し、鎮火できずに漂流。その後、自沈処分が決定します。翌日の6日に僚艦の駆逐艦による魚雷によって自沈処分されました。
<キットについて>
1/700空母「赤城」のインジェクションキットは、ウォーターラインシリーズ(WL)のハセガワから発売されています。現在、ハセガワより大改装前の三段甲板時代のキットが発売され、シリーズ内に2種類の「赤城」が存在します。
発売当初は評価が良かったキットですが、長らく不明確だった「赤城」の全容が最近になり詳しくわかってきたため、あちこちに実艦と違う部分が指摘されるようになってきました。主要部分の設計が古いこともあり、20p高角砲や飛行甲板モールドなどはどうしても古臭くなってしまいます。しかし、細かくチェックをしなければ「赤城」の全容をよく表現しているキットで、作り安さと値段、そして作り手の割り切りがあれば簡単に「赤城」を再現できる良いキットとして、現在でも十分に通用すると思います。
<作例について>
前文で指摘したように、キットはあちこちに実艦と異なる場所があります。すべてを修正するならば、ほぼ、全スクラッチ作業を覚悟することになると思います。私的には建造意思に反するのでポイントだけ追加作業を行い、後は素組みです。
追加工作は以下のとおりです。
  • 機銃座の支柱をプラ棒に変更。
  • 機銃類はピットロードの武装パーツセットに交換。
  • 艦載艇をWLリニューアルパーツに変更して追加。
  • ボートダビットをWLリニューアルパーツにて追加。
  • 艦尾飛行甲板支柱間の補強材をプラ棒にて再現。
  • 艦橋部分にマウントレットを追加。
  • 舷外消磁電路をプラ棒にて再現。
艦載機は零戦21型と99式艦爆を搭載させました。シチュエーションは真珠湾攻撃時の第二次攻撃部隊準備です。零戦は史実どおり9機を並べましたが、99艦爆は18機中6機のみを再現しました。艦載機の胴体には、第1航空戦隊1番艦所属機の印である赤帯を1つ巻きました。機体塗装色は今となっては古臭い表現色となってしまった明灰色をあえて使いました。現在では灰緑褐色が定説となっているようです。

      
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