<実艦について>
- 1929年に起工され、1933年5月に竣工した基準排水量8,000tの小型空母です。1941年時には艦戦18機、艦攻12機の計30機を搭載していました。竣工直後に友鶴事件が発生したため復元安定性の改善工事を行うことになり、大型のバルジと高角砲を片舷3基から2基へ減じる工事等を実施。その後に第4艦隊事件で巨大な波浪を被って艦橋前面が圧壊したため、凌波性の改善工事を実施。艦首甲板を一層高くして乾舷を高め、飛行甲板前端に丸みを付け、艦橋部を縮小して前壁を垂直とし、強度を高めました。
<キットについて>
- 1/700 空母「龍驤」のプラキットは、ウォーターラインシリーズ(WL)のフジミから1973年に発売されました。その後、フジミがWLを脱退したため、現在ではフジミのシーウェイモデルとして発売されています。
キットは第二次改装後の「龍驤」を大まかに表現しており、細かく見ると間違いが多くあるキットです。実艦との相違が目立つ場所としては艦橋の形状が挙げられ、キットの形状は第一次改装までの形となっています。また、高角砲の砲座と支柱が竣工当時の片舷6基状態となっていて、支柱形状を修正する必要があります。1/700プラキットとしては長らく唯一のものでしたが、2010年にフジミがリニューアルを実施し、現在では特シリーズに第一次改装後と第二次改装後の新キットが発売されました。
<作例について>
- 作例は全くの素組みです。新キットが発売されたため、価値が無くなってしまったキットです。考証的にもあいまいな部分が多く、何となく似ているといった「龍驤」キットです。
武装も25o機銃を沢山積んでいますが、実艦では13o4連装機銃を主体に装備しています。飛行甲板の白線も架空のようです。
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