「阿武隈」 旧日本海軍
 瑞鳳型航空母艦2番艦
掲載:2009年02月15日
修正:2020年03月02日
 祥鳳(しょうほう)1942 <ハセガワ製>
 左舷前方からの眺望
(画像はクリックすると大きくなります。)
 右舷後方からの眺望
(画像はクリックすると大きくなります。)
<使用キット>
  • ウォーターラインシリーズ 217
    日本航空母艦「祥鳳」
    1/700 ハセガワ 1999年発売

 

<実艦について>
1941年12月22日、潜水母艦「剣崎」が横須賀工廠にて航空母艦に改装されて航空母艦「祥鳳」として竣工しました。同日、第 1航空艦隊第 4航空戦隊に編入されます。
1942年2月〜4月まで、トラック島やラバウル方面へ飛行機の輸送任務に従事します。
同年4月30日にポートモレスビー攻略部隊としてトラック島を出航します。 5月7日に珊瑚海海戦において本来は空母「瑞鶴」、「翔鶴」の機動部隊を攻撃するために出撃した米艦載機が、偶然にも「祥鳳」を含む攻略部隊を発見します。艦隊は第6戦隊の古鷹型および青葉型の4隻の重巡が「祥鳳」を護衛していました。しかし、これらの艦艇の護衛も虚しく、「祥鳳」は魚雷7本と爆弾13発の集中攻撃を受けて沈没しました。
<キットについて>
1/700「祥鳳」のプラキットは、ウォーターラインシリーズ(WL)のハセガワから発売されています。WLでは軽空母(小型の改装空母)と言われる艦は大鷹型のみが発売されていますが、旧日本海軍の空母は改装空母が多くを占めているので、もう少し積極的に開発してくれないかなぁと思います。ちなみに 1/700ではプラキット化されていない空母は「龍鳳」と「神鷹」のみとなりました。「龍鳳」は瑞鳳型と準同型艦なので、ハセガワあたりで発売してもらえないかなぁと考えますが、今のモデラーの目では瑞鳳型の船体を使用すれば不評となってしまうでしょうね?
…ということで、「祥鳳」は初のプラキット化。以前レジン製の「瑞鳳」を持っていた私は複雑な気持ちでしたが、製作が容易なキットが発売されことに感激もしました。キットの評判はイマイチでしたが、これは同世代のアオシマの「長門」とタミヤの「信濃」の出来が良すぎたことにも関係があると思います。それでも、開発手法に新しさが欠けていたことも事実で、空母模型としては機銃座支柱を別パーツ化するべきだったと思います。パーツ状態でのエッジの切れも甘いために開封時の印象があまりよくないのですが、組み立ては容易で気軽に「祥鳳」の勇姿が再現できる好キットであることに間違いはありません。
<作例について>
基本は素組みですが、少し追加工作をしています。
  • 機銃座の支柱は船体と一体成形された三角片です。これを削り取り、プラ丸棒に変更。
  • 艦橋前部の上甲板と最上甲板および艦尾の短艇収容甲板はリノリウム甲板とし、0.2oの真鍮線で押さえ金具を再現しました。
  • 左舷側の25o機銃はPTの武装パーツに交換しました。
  • 甲板上の艦載機は96式艦戦、零式艦戦、97式艦攻ですが、96式艦戦のみキットパーツには含まれていないため、アオシマの96式艦載機セットから調達しました。
  • 艦橋前部のカッター搭載位置にはボートダビット取り付けが省略されているので、WLリニューアルパーツで再現しました。
  • 舷外消磁電路を0.25o× 0.5oプラ角棒にて再現。
  • 倒立式無線塔は、全体的に大きいので、主マスト以外は少し短めに切り詰めました。
キット仕様は、珊瑚海海戦を想定しています。97式艦攻の塗装は不明で、以前に艦スペの珊瑚海海戦特集号で紹介されていたものを参考にしています。意外にも96式艦戦の大戦初期塗装が不明で、少し悩んでしまいました。作例では零戦と同様に塗装しています。
<建造について>
建造工程については、下記の艦船アイコンをクリックしてください。 

      
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