<実艦について>
- 1934年の第二次補充計画により三菱長崎造船所で起工され、1938年11月20日に竣工しています。
- 1941年12月にハワイの真珠湾奇襲作戦およびウエーキ島攻略作戦に参加、1942年にはミッドウェー海戦や第二次ソロモン海戦に参加して空母部隊護衛任務に従事しています。1943年は主にトラック方面で輸送任務に従事し、1944年には連合艦隊の決戦であるマリアナ沖海戦やレイテ沖海戦に参加、主要海戦にはほとんど参加した武勲艦です。
- レイテ沖海戦では米護衛空母群へ主砲による砲撃を加えますが戦果は上がりませんでした。それでも、護衛空母「ガンビアベイ」に止めを刺したのは「利根」と言われています。この海戦では艦載機の攻撃を受けて損傷しています。
1945年には呉付近で訓練生の実習艦となっていましたが、1945年 7月28日の米軍機による空襲で大破着底し、終戦後に解体されて波乱な生涯に幕を閉じました。
- <キットについて>
- 重巡「利根」の1/700 プラスチックキットは、シーウェイモデル(SWM) のフジミとウォーターラインシリーズ(WL)のアオシマより発売されています。
SWMキットは元々WLモデルとして発売されていたもので、1971年にWLをスタートする時に、フジミが最初に開発した古参キットです。 SWMキットは開発が古いためか細かな部分でリサーチ不足で、一般的な評価はあまり良くありません。一方、WLキットは1992年にフジミがシリーズから脱退し、キットはフジミ独自の
SWMへ移籍したためにアオシマによって1993年に新規開発されたキットです。キットはリサーチも正しく、アオシマ特有の完成後の姿が良いものと個人的には感じていますが、開発が10年以上前になるため現在発売の新キット群と比べると多少モールドがあっさりし過ぎているように感じます。
- 今回はWLキットを建造しました。なお、このキットにはWLのリニューアル用武装パーツが含まれていませんので、購入時にはこの点を踏まえて購入することをお勧めします。
<作例について>
- 基本的には素組ですが、武装パーツはピットロード社(PT)のものに交換しています。
主な変更箇所は以下のとおりです。
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- 0.25o×0.5oプラ棒にて、舷外消磁電路を再現しました。
- 主砲塔、高角砲、機銃類をPT社の武装パーツセットに交換しました。
- 艦載艇をPTの武装パーツセットより調達しました。
- 舷外窓蓋をプラ板で再現しました。
- 前部および後部マストトップをプラ棒で再現しました。また、マスト基部のトラス構造をプラ棒にて再現しました。
- 艦尾旗竿をプラ棒にて再現しました。
- 最上甲板のリノリウム押さえを伸ばしランナーにて再現しました。
- 船体色は我が造船所重巡色規定、GSIクレオスMr..カラー32の軍艦色2を選びました。リノリウム色はPT艦船カラーより、リノリウム色を選択。その他、艦底色や黒色および白色などはすべて
GSIのMr.カラーを使用しています。
- 最後にタミヤのエナメルカラー黒色を使用して、艦舷の窓などをスミ入れし、全体を半艶で吹いて完成です。
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