旧日本海軍
 夕張型二等巡洋艦
掲載:2023年11月01日
修正:2023年11月01日
 軽巡 夕張(ゆうばり)1942 (第一次ソロモン海戦時) <ピットロード製>
 左舷前方からの眺望
(画像はクリックすると大きくなります。)
 右舷後方からの眺望
(画像はクリックすると大きくなります。)
<使用キット>
  • スカイウェーブシリーズ 8222
    日本軽巡洋艦「夕張」
    1/700 ピットロード 2022年発売
 

<実艦について>
1918年の5,500t型巡洋艦 9隻の建造計画で球磨型軽巡 5隻と長良型軽巡 4隻が建造されることになりました。「夕張」は当初長良型 4番艦「綾瀬」として建造されるはずでしたが、平賀博士の着想により小型巡洋艦として試作建造されることになり、「夕張」と命名されました。

本艦は、建造当時の八八艦隊計画による大艦隊建造費を節約することを目的とし、5,500t型巡洋艦と同等の戦闘力を持つ小型巡洋艦として計画されたのです。その独創的な設計に世界中の海軍関係者が驚いたと言われています。本艦の特徴は駆逐艦的な構造を持っているところでした。5,500t艦と比べ、船体の首尾線上に主砲や魚雷発射管のすべてを配置しており、誘導煙突なども採用して外見的にも進歩した艦でした。誘導煙突はその後の日本巡洋艦の特徴的なデザインとなります。

  • 1922年 6月 5日に佐世保工廠にて起工され、1923年 7月11日に竣工しました。
  • 1923年12月 1日に第 1艦隊第 3戦隊に編入されます。
  • 1924年〜1940年には主に中国方面や南洋方面で行動します。
  • 1940年11月15日、第 4艦隊第6水雷戦隊に編入されます。
  • 1941年12月 8日の開戦時、ウエーキー攻略作戦に参加しますが作戦は失敗。21日には、第二次ウエーキー攻略作戦に参加し、無事に作戦が完了します。
  • 1942年 1月17日にはラバウル攻略作戦、3月 1日にはサラモア攻略作戦、5月 4日にはモレスビー攻略作戦に従事します。
  • 1942年 7月10日、第 4艦隊第 2護衛隊に編入されます。 8月 7日に第一次ソロモン海戦に参加。 8月30日にはナウル攻撃作戦、31日にはオーシャン攻略作戦に従事。以降、船団護衛などに従事します。
  • 1943年 4月 1日、第 8艦隊第 3水雷戦隊に編入されます。 5月 3日にツルブ輸送に従事し、 7月 5日にブインにて触雷して損傷し、ラバウルで山彦丸に横付けし修理します。
  • 1943年11月 4日、陸軍部隊の輸送に従事。14日にはラバウルで敵機の攻撃を受け損傷。18日にはガロベヘ陸軍部隊輸 送に従事しますが、24日に敵機の攻撃を受け至近弾により損傷します。
  • 1944年 3月22日、東松船団護衛に従事。 4月26日、陸軍部隊輸送に従事しますが、27日にソンソル島付近にて米潜水 艦「ブルーギル」の雷撃を受け沈没してしまいました。

<キットについて>
1/700 軽巡「夕張」のキットは1984年発売のタミヤ製古参キットが唯一でしたが、2022年にピットロードから1942年時と1944年時のものが発売されました。タミヤ製は1944年時を再現しているため、1942年時のキットを最初に発売し、バリエーション展開して1944年を発売しています。最近のキットなので繊細且つ正確な立体表現となり、お勧めのキットです。

<作例について>
作例はほぼ素組みですが、以下の追加工作を行っています。
  • ピットロード製のキットは基本フルハル仕様(艦底を再現するキット)なので、洋上模型とするには喫水線より上で分割しており、艦底ラインが再現されません。このため、個人的な好みでプラバンにて喫水線を再現しています。

船体や上部構造物は、我が造船所の軽巡色である GSIクレオス“呉工廠グレー”で塗装しました。リノリウム敷きの部分は GSIのリノリウム色で塗装、その他も含めすべて GSIの Mr.カラーを使用しています。

<建造について>
建造工程については、こちらをご覧ください。 

     
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