「阿武隈」 旧日本海軍
 吹雪型一等駆逐艦21番艦(特型V型1番艦)
掲載:2007年03月15日
修正:2019年12月31日
 暁(あかつき)1932(竣工時仕様) <タミヤ製>
↑ 左舷前方からの眺望
(画像はクリックすると大きくなります。)
↑ 右舷後方からの眺望
(画像はクリックすると大きくなります。)
<使用キット>
  • ウォーターラインシリーズ 406
    日本駆逐艦「暁」
    1/700 タミヤ 1972年発売


<実艦について>
  • 1932年11月30日、佐世保工廠で吹雪型21番艦(特V型1番艦)として竣工しました。
  • 1939年11月15日に第6駆逐隊に編入されます。
  • 1940年11月15日には第1艦隊第1水雷戦隊に編入されます。
  • 1941年12月にはリンガエン湾上陸作戦支援。
  • 1942年1月にはメナド攻略作戦支援、2月にはジャワ作戦船団護衛やバタビア沖海戦に参加、3月は比島攻略作戦支援、5月はキスカ攻略作戦に参加します。その後、空母「準鷹」や「瑞鳳」、「雲鷹」などの護衛や軽巡「川内」の直衛を勤めました。10月25日にルンガ沖海戦に参加、11月12日に第三次ソロモン海戦参加し、サヴォ島南方にて敵艦隊と交戦して沈没しました。
<キットについて>
タミヤがウォーターラインシリーズ(WL)39「暁」として1972年に発売したキットで、発売当初は既存キットに比べてシャープなキットとして大好評だったそうです。

キットは竣工時から性能改善工事前の状態で発売されています。キットの艦橋パーツ(響のキットも同様のものがセットされている)は性能改善工事前の大型の艦橋構造物を表現していますが、厳密にいうとキットと実艦で異なる部分が多く、考証的にやや甘さが目立ちます。ただ、特V型のもっとも特徴的な部分である第一煙突と第二煙突の形状はきちんと再現されており、手軽に特V型を再現できるキットです。現在では武装パーツが新規開発されたものとなり、WLのシリーズナンバーが改定されて 406として発売されています。

しかしながら、開発されてから35年が経過して金型が疲弊しているようで、最近流通しているキットの主要パーツである船体や煙突などは、整形状態があまり良くありません。また、モールド表現も時代遅れな部分が目立っており、リニューアルが待たれるキットとなりました。

<作例について>
 「暁」は竣工時仕様で建造しました。船体以外の主要部分は以下のとおり、ほとんど追加工作しています。
  • 艦首側面の錨はリニューアルパーツより調達しました。
  • 12.7p主砲および25o機銃類は、ピットロード(PT)の武装パーツより調達しました。
  • 艦橋構造物は上部形状を修正し羅針艦橋前にプラ棒にて遮風板を追加、頂部にはPTの武装パーツより 3m測距儀を調達しています。
  • 船首楼甲板はプラ板にて4o程度後方に延長しています。これに合わせて側面も修正しています。
  • 3連装魚雷発射管はリニューアルパーツのものを使用しました。
  • 探照燈後ろに方位測定艤をリニューアルパーツより調達、その下にプラ棒で方位測定室を再現しました。船体や上部構造物は、我が造船所の駆逐艦色である舞鶴工廠グレーで塗装しました。
  • 探照燈前と二番煙突後ろの空間には機銃座があったので、プラ板にて再現し、13o単装機銃はキットのものを使用しました。
  • 各部分の複雑な形状をしているビームをプラ棒にて再現しました。
  • 伝声管をプラ棒にて再現しました。
  • リノリウム押さえ金具を0.2o真鍮線にて再現しました。
  • 7mカッターはリニューアルパーツより調達し、カッター用ダビットはPTの武装パーツより調達しました。
  • 6m通船はPTの武装パーツより調達しました。
  • 艦側面の窓を0.6oピンバイスにて再現しました。
  • 爆雷投射機と装填台をPTの武装パーツより調達し、二分割して装着しました。
  • 左舷前部と後部の予備魚雷格納筐の形状を修正し、右舷側の格納筐も含め、プラ板にて蓋を再現しました。
船体や上部構造物は、我が造船所の駆逐艦色である舞鶴工廠グレーで塗装しました。リノリウムはPT社の艦船カラーのリノリウム色で塗装、そのほかはすべてGSIクレオスのMr.カラーを使用しています。

      
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