旧日本海軍 丙型海防艦
 1番艦「第1号」/45番艦「第205号」
掲載:2012年08月22日
修正:2014年11月23日
 第1号1944/第205号1945 <ピットロード製>
↑ 左舷前方からの写真
(画像はクリックすると大きくなります。)
↑ 右舷後方からの写真
(画像はクリックすると大きくなります。)
<使用キット>
  • スカイウェーブWシリーズ 49
    日本海軍海防艦「丙型」
    1/700 ピットロード 1985年以前の発売
 

<実艦について>
丙型海防艦(第一号型海防艦)は、旧日本海軍が1943年になり米軍の潜水艦による船団被害が増加したため、量産向きの船団護衛艦が必要となり計画された艦艇です。旧日本海軍は”海防艦”という艦種を船団護衛任務に当てていました。海防艦は元々北方海域を警備するための艦種でしたが、この占守型海防艦を元に船団護衛用艦艇を建造したため、海防艦が船団護衛用艦種となりました。本型は鵜来型や丁型(第二号型海防艦)とともに建造された戦時急造型の海防艦です。

当初、鵜来型と丙型のみが計画され、鵜来型は前型の御蔵型より、また丙型は鵜来型よりも量産性を向上させた艦として建造されました。丙型は大量生産を計画されましたが、搭載のディーゼル機関の生産が間に合わず、代わりに蒸気タービン機関を搭載したものが丁型として建造されたのです。

丙型海防艦は艦名が奇数番号であり、「第1号海防艦」から「第225号海防艦」までの65隻が建造され、53隻が完成しました。戦闘により26隻が戦没し、残存艦艇は戦後の掃海作業や兵員引き上げ輸送に活躍し、賠償艦として連合国に引き渡されました。なお、戦後に 3隻が兵員引き上げ輸送用に完成しています。

第 1号は1944年2月29日に三菱神戸造船所にて竣工し、1945年4月6日米爆撃機B-25との戦闘により厦門南方にて沈没しました。

第205号は1944年10月10日に浪速船渠にて竣工し、終戦時に残存。戦後復員輸送に従事したのち1947年7月31日に賠償艦として中国に引渡しされ「長安」と改名されました。

−丙型海防艦−
 ★性能:
 ・基準排水量745トン
 ・全長67.5m
 ・速力16.5ノット

 ★兵装:
 ・12p単装高角砲2基
 ・25o3連装機銃2基
 ・25o連装機銃2基
 ・25o単装機銃2基
 ・ 3式爆雷投射機12基

<キットについて>
1/700丙型海防艦のインジェクションキットは、スカイウェーブ大戦シリーズ(SW)のピットロードから比較的シリーズ初期に発売されていましたが、現在ではスポット生産となりました。

本キットは元々 Wシリーズ初期に販売されたキットで、対決(VS)シリーズとして米潜水艦ガトー級、13号駆潜艇と米爆撃機B-24も同封され W-7として販売されていました。このうち、ガトー級潜水艦と13号駆潜艇の金型がタミヤに移管されたため、 W-7は廃版となり、新たに W49として丙型海防艦2隻セットのキットが発売されました。この W49では、新たにパーツ追加を行い、後期型の製作が可能になっています。

しかし、最近ではシリーズ初期のキットの多くが生産中止になってしまい、今後はスポット生産となるようなので、残念な限りですね。この W49も同様に生産中止状態で、最近 SPW18として2012年7月に数量限定販売されました。

<作例について>
作例では丙型海防艦の前期型仕様を第1号海防艦として製作しました。キットの外箱では後期型と表示されていますが、前期型の製作も可能なパーツ構成となっており2隻入りキットとなっています。後期型仕様は第81号海防艦としました。終戦まで残存した幸運艦です。

基本的にはキット説明書通りの素組みですが、以下の追加工作を行なっています。
  • 舷側窓を0.6oピンバイスでさらって再現。
  • 船首楼側面形状はナックルラインが再現されていないため、ヤスリで形状再現しています。
船体色は我が造船所指定の小型艦色であるGSIクレオスの舞鶴工廠グレーを使用、リノリウムはPT社の艦船カラーのリノリウム色で塗装、そのほかはすべてGSIクレオスのMr.カラーを使用しています。

<建造について>
建造工程については、下記のアイコンよりお入りください。↓

     
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