「阿武隈」 旧日本海軍 丁型海防艦
 前期型/後期型
更新:2009年03月13日
修正:2014年11月16日
 丁型1944(前期型)/丁型1945(後期型) <ピットロード製>
↑ 左舷前方からの写真
(画像はクリックすると大きくなります。)
↑ 右舷後方からの写真
(画像はクリックすると大きくなります。)
<使用キット>
  • スカイウェーブWシリーズ 11
    日本海軍海防艦「丁型」
    1/700 ピットロード ?年発売


<実艦について>
丁型海防艦(第二号型海防艦)は、旧日本海軍が1943年になり米軍の潜水艦による船団被害が増加したため、量産向きの船団護衛艦が必要となり計画された艦艇です。旧日本海軍は”海防艦”という艦種を船団護衛任務に当てていました。海防艦は元々北方海域を警備するための艦種でしたが、この占守型海防艦を元に船団護衛用艦艇を建造したため、海防艦が船団護衛用艦種となりました。

本型は鵜来型や丙型(第一号型海防艦)とともに建造された戦時急造型の海防艦です。当初、鵜来型と丙型のみが計画され、鵜来型は前型の御蔵型より、また丙型は鵜来型よりも量産性を向上させた艦として建造されました。丙型は大量生産を計画されましたが、搭載のディーゼル機関の生産が間に合わず、代わりに蒸気タービン機関を搭載したものが丁型として建造されたのです。したがって、船体や武装などは丙型と同じもので煙突と機関のみが異なります。丙型にくらべ機関出力は向上し最高速度は17.5ノットに向上しましたが、丙型より燃費が悪くなり航海距離は短縮しました。丁型海防艦は艦名が偶数番号であり、戦時中に 143隻が計画され「第 2号海防艦」から「第 204号海防艦」までの63隻が完成しました。戦闘により25隻が戦没し、残存艦艇は戦後の掃海作業や兵員引き上げ輸送に活躍し、賠償艦として連合国に引き渡されました。なお、戦後に4隻が兵員引き上げ輸送用に完成しています。

−前期型−
12p高角砲2基、25o3連装機銃2基、25o連装機銃2基、25o単装機銃2基、8p迫撃砲1基、3式爆雷投射機12基と爆雷 120個。なお、後部の12p単装高角砲はシールドなし。

−後期型−
主兵装は前期型と同じ。前部および後部の12p単装高角砲は前期型より変更されたシールドを有し、後部マスト上に13号電探を搭載。マスト基部には電探室が設けられています。

<キットについて>
1/700丁型海防艦のインジェクションキットは、スカイウェーブ大戦シリーズ(SW)のピットロードから発売されています。
 キットはSWでおなじみの力強い詳細なモールドで仕上がっており、好感が持てます。比較的地味な艦でありますが、ピットロードはこのような地味な艦をプラキットとして発売してくれるので、本当にうれしく思います。プラキットとしては貴重な存在でもあるため、一般的評価も良いようです。

キットは2隻入りで、竣工当時の前期型と対戦末期の後期艦を作り分けることができます。船体側面の舷窓と船首楼側面のナックルが表現されていないのが残念ですね。

<作例について>
作例は前期型および後期型とも、ほぼ素組みです。舷側窓のみピンバイスで再現しました。船体は我が造船所の駆逐艦色であるGSIクレオスの舞鶴工廠グレーを使用、リノリウムはPT社の艦船カラーのリノリウム色で塗装、そのほかはすべてGSIクレオスのMr.カラーを使用しています。

      
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