給糧艦 間宮 旧日本海軍 給糧艦
掲載:2016年11月23日
修正:2019年12月25日
 間宮(まみや)1942 <アオシマ製>
↑ 左舷前方からの眺望
(画像はクリックすると大きくなります。)
 ↑ 右舷後方からの眺望
(画像はクリックすると大きくなります。)
<キットについて>
  • ウォーターラインシリーズ 558
    日本給糧艦「間宮」
    1/700 アオシマ 2015年発売
 

<実艦について>
国の軍事力が軍艦整備を主体とした時代、軍艦の主力であった戦艦と巡洋戦艦を各々8隻ずつ建造し艦隊を整備する計画、“八八艦隊計画”内において能登呂型給油艦の建造予算が成立しました。しかし、海軍は連合艦隊随伴用給糧艦の建造を強く要請、その結果、能登呂型給油艦1隻の予算を利用して建造することになったのが「間宮」です。

設計は川崎造船所に委託され、艦体は商船構造とし、同社がかつて手がけた大阪商船の北米航路向け貨客船「はわい丸」の設計を手直しして建造され、就役当時には世界最大の給糧艦として就役しました。戦時、平時問わず日本海軍の補給の要として活動していましたが、1944年(昭和19年)12月20日、サイゴンからマニア方面へ糧食輸送に従事中、海南島東方の南シナ海においてアメリカ海軍の潜水艦シーライオンU(USS SealionU)の雷撃により撃沈されました。

(参考:ウィキペディア)

<キットについて>
ウォーターラインシリーズの販売が低迷していた時代において、打開策として補助艦の販売を企画、その際の企画に入っていたのが給糧艦「間宮」です。この時はシリーズの販売低迷が影響し、結局企画倒れとなりました。

今回、この「間宮」をシリーズ参加のアオシマが発売までこぎ付けました。絶賛すべき努力です。背景にはパソコンで楽しむゲームソフト“艦これ”の爆発的なヒットが強く影響しています。

個人的にはシリーズにおいて記念すべき艦と考えますが、実際に建造してみて残念ながらパーツ成型や組み立てに良くない印象を持ちました。キットは強めのモールドとエッジのだるさを持つもので、シリーズの雰囲気を異にするものでパーツの合いもそこそこです。組み立て説明書の不備もあり、シリーズにおいては組みにくいキットと思います。

建造して思いましたが、パーツの設計時と実際のパーツ成型の大きさに誤差が生じて組み立てを難しくしているものと考えます。このあたり、実際のパーツ成型を考慮して設計できる技術の取得を熱望します。

…と何かと辛口のコメントをしていますが、仕上がり後の印象は素組みでも映えます。このような地味艦を企画販売してくれるだけで、その努力に感謝する次第です。


<作例について>
「間宮」に関する資料、知識がまったくないため、ほぼ素組みですが、以下の追加工作を実施しました。
  • 艦中央部のボートダビットは、高さが足らない気がしたので、プラ棒にて延長しています。
  • デリックのアーム取り付けは、説明書指示パーツを取り付けると、取り付け位置に合わないものが多く、私的判断にてパーツを選択して取り付けました。
一番苦労したのが甲板の塗装で、甲板構造物が一体成型されていることにより塗り分けに苦労しました。塗料はすべて GSIクレオスの Mr.カラーを使用しています。

<建造について>
建造については、下記のアイコンよりお入りください。 ↓

     
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