<実艦について>
- DD-107「むらさめ」は、あやなみ型に続いて建造された国産の甲型警備艦です。あやなみ型が対潜能力を重視して建造されたのに比べ、むらさめ型は対空能力を重視しています。搭載砲は5インチ砲3基と3インチ連装砲2基で強力な武装を誇ります。艦型は長船首楼型で、艦尾上甲板付近でゆるやかな勾配をもつ坂(“オランダ坂”と呼ばれる)を持っています。
1番艦「むらさめ」は1959年2月28日に三菱長崎造船所で竣工し、晩年は特務艦として活躍、1988年3月23日の除籍まで29年間もの長きに渡り我が国の海上護衛に活躍しました。
(参考:キット説明書)
<キットについて>
- キットは2010年12月に発売された“栄光の護衛艦シリーズ”第二弾です。このシリーズは戦後に設立された海上自衛隊の護衛艦をキット化しているもので、以前はレジンキットとして発売されていました。
金型は、ピットロードの従来キットと同じところが製作しているようで、力強い詳細なモールドとなっていますが、成形がイマイチのところも従来と変わっていません。良い解釈をすれば、PT風キットを思う存分楽しめます。
キットでの欠点は、前部マスト中段より上のトラス形状が実艦と異なるところで、マスト断面が三角柱の形状なのですが、キットでは四角柱の形状をしています。
<作例について>
- 基本的には素組みですが、以下の修正や追加作業を行っています。
- 前部マストは中段より上部のトラス構造が実艦と異なるため、プラ棒にて工作。
- 前部マストは艦首方向の補強材が再現されていないので、プラ角棒にて再現。
- 船体や上部構造物の垂直面は、ピットロード社の艦船カラーの海自グレー 1で、水平面は海自グレー 2で塗装、喫水線下部と煙突上部はGSIクレオス社のMr.カラーのつや消し黒で塗装しました。キットのレーダー類は、やはりエッチングパーツに頼るほうが見栄えがいいですね。
<建造について>
- 建造工程については、こちらをご覧ください。 ↓
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