<実艦について>
- 実艦については、以下のとおりです。
- ボルティモア級重巡洋艦の1番艦として、1943年4月にベスレヘム造船所で竣工しました。
- 1943年11月20日よりマキン島上陸作戦に参加しました。
- 1944年クェゼリン上陸作戦、トラック空襲に参加。4月にはホーランジャ上陸作戦を支援、6月にはマリアナ沖海戦に参加。10月には台湾空襲部隊やレイテ湾海戦に参加。この時、ルーズベルト大統領が乗艦し、太平洋戦線視察を行っています。
- 1945年2月、硫黄島攻略作戦に参加、4月より沖縄作戦に従事。6月25日に沖縄方面で台風により損傷しました。
- 1971年2月、除籍されました。
<キットについて>
- ボルティモア級の 1/700プラキットは、スカイウェーブシリーズ(SW)を展開するピットロード(PT)から発売されています。ウォーターラインシリーズ(WL)での発売はありません。
このキットは元々PT系列でレジンキットとして発売されていましたが、現在のPT販売戦略では、中国のトランペッター社との提携により大型艦船模型の製作が可能なため、レジンキットで発売していた大型艦のアイテムをプラキット化する動きが顕著となっており、このキットもプラキットとして発売されました。PTは1/700の艦船モデルの代名詞的存在であり、WLにて発売されていない艦艇を発売してくれるため、艦船モデラーにとっては“無くてはならない”存在となっています。
キットは、モールドが詳細で尚且つ繊細ですが、国内で金型開発をするタミヤ製のキットと比べるとパーツ同士の合いは劣ります。同様に海外で金型開発から生産までしているアオシマのキットと比べてみても、やや劣るといった印象でしょうか?でも、技量がある人ならばすばらしい作品が出来るでしょう。言い返せば技量がないと満足できない作品となってしまう可能性が高いキットとも言えます。このあたりがいわゆる“マニアックな仕上がり”で、PTキットの今後の課題とも言えるのではないでしょうか?
<作例について>
- 作例はキット説明書の取り付け指示を一部(マストトップのレーダー類)を省略しましたが、そのほかは素組みとし、1943年の竣工当時を再現しました。船体塗装色は、当初メジャー13のヘイズグレー迷彩で完成させましたが、その後に個人的な検証を行い、メジャー21塗装に再塗装しました。通常みられる実艦の写真は白黒で、色彩の判断が難しいために詳細不明ですので、あくまで個人的な解釈です。
キット内容ではレーダーを装備していますが、40o連装機銃を増備する前の仕様となっており、この部分にこだわったために竣工時仕様としました。完成時においてはレーダー類も未装備状態だったので作例でも従いました。でも...映えませんね。 ^^; やはり、レーダー類を搭載した姿のほうがカッコイイです。レーダー類を装備した姿を再現したいのであれば、40o機銃を増備した姿で製作することをお勧めします。
|