<実艦について>
- フレッチャー級駆逐艦は兵装に38口径12.7p単装両用砲 5基、40o連装機銃 1基、20o単装機銃 6基、 533o 5連装魚雷発射管 2基、爆雷投射機(
K砲) 6基、爆雷投下軌条 2条、爆雷26個が装備されました。なお、初期竣工艦の一部では竣工時28o 4連装機銃 1基、12.7o単装機銃若干を塔載して竣工。1942年末では多くの艦が40o連装機銃
3基、20o単装機銃10〜11基、1943年 6月には40o連装機銃 5基、20o単装機銃 7基が標準装備となります。
また、1944年 4月以降、DD-445以下53隻の第 2煙突の両舷にあった40o連装機銃を 4連装に換装し、20o単装機銃 7基を連装機銃 6基に換装した艦も多かったようです。
- 大戦中に17隻が戦没。戦後に多くの艦が退役しましたが、数隻は近代化改装を行って朝鮮戦争やベトナム戦争に参加しました。また、戦後に敗戦国の日本を始め、ドイツやイタリヤにも貸与されて各国の復興にも貢献しました。
−DD-567ワッツについて−
- ワッツ(DD-567)は、1942年から1944年にかけて 175隻が建造された大戦中のアメリカ主力駆逐艦フレッチャー級の一隻です。シアトル・タコマ造船所で建造され、1944年
4月29日に竣工しました。
- 1946年 4月12日に退役しますが1951年 7月 6日に再就役し、再び1969年 9月26日に退役して1974年 2月 1日に除籍、スクラップとなって艦齢を終えました。
<キットについて>
- フレッチャー級の1/700プラキットはスカイウェーブシリーズ(SW)のピットロードとウォーターラインシリーズ(WL)のタミヤから発売されています。
- SWキットは、元々グリーンマックス(GM)が 1/700艦船模型を発売していた頃に開発されたもので、その後、シリーズ名(SW)とともにPTへ受け継がれました。したがって非常に古いキットです。現在、タミヤで発売されているWLの英駆逐艦O級や独駆逐艦Z級なども同世代キットで、これらのキットも元々GMが開発したキットなのです。一方、タミヤのフレッチャー級は1995年に発売された比較的新しいキットです。のちに後期型のクッシングも発売されましたので、WLでは
2隻が発売されています。
<作例について>
- 作例は1944年の竣工当時仕様を表しています。 ほぼ素組みですが、マストの取り付けは、キットを加工して垂直に近い取り付けとしています。また、艦橋部の窓枠は表現されていないので、ピンバイスにて表現しました。
- 塗装は竣工当時の主流であった、メジャー 3シリーズの迷彩塗装。ワッツはメジャー31/11Dという迷彩塗装でしたので、艦の垂直面が 3色(ブラック、オーシャングレー、ライトグレー)、艦の水平面が 2色(デッキブルー、オーシャングレー)で筆塗りしています。
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