- <実艦について>
- 1938年度計画により4隻が建造されたサウス・ダコタ級戦艦は、各艦とも1942年に就役しています。1番艦であるサウス・ダコタはニューヨーク造船所で1942年 3月20日に竣工。ガダルカナル島攻略作戦、大西洋哨戒、マリアナ沖海戦、フィリピンおよび硫黄島攻略などに参加して活躍。1962年6月1日に除籍され、10月25日に売却解体されました。
BB-57サウス・ダコタは、前級のノースカロライナ級戦艦より対艦防御を重視し、上部構造物を集中させて防御区画を最小限とした設計のためになんとなく大和型戦艦に似ていると思います。つまり、戦艦「大和」と同じように対艦戦闘を目的として設計された戦艦なのです。太平洋戦争においては艦隊決戦がほとんど無かったため、実際は空母機動部隊の直衛として働きました。そのため、速力が27ノット強であった本艦は、高速空母部隊の俊足に同行することがままならず、機動部隊直衛としては少々物足らなかったといわれています。
<キットについて>
- 1/700キットは、ウォーターラインシリーズのハセガワより発売されています。1975年に 119として発売された古参キットですが中々シャープなモールドです。現在は
607として発売されています。現在発売されているキットと並べると、多少見劣りしますが、それでも十分雰囲気を出している好キットといえます。ちょっと気になるのは、主砲塔および艦首付近の形状が実艦と違っているところでしょうか...
。
キットでは、1944年時仕様とされていますが、内容的には1943年時仕様のようです。
<作例について>
- 今回はモデルアート誌の2002年 6月号に掲載された佐藤美夫氏の作品を参考とし、上部構造物を中心に修正、追加工作しています。追加工作は以下のとおりです。
- 艦橋付近は実艦に近づけるため、プラ板を使用して追加工作をしています。
- 機銃類と両用砲はピットロード(PT)の武装セットのものに交換しています。
- 機銃の装備位置と装備数は当時の実艦に準拠するため、キット指示を変更しています。
- 塗装は太平洋迷彩色のメジャー21で、艦の垂直面はネイビーブルー色のみで塗り、艦の水平面はデッキブルー色で塗る迷彩です。今回、ネイビーブルーはGSIクレオスMr.カラーを、デッキブルーはPT艦船カラーを使用しました。
|