戦艦「BB-57サウス・ダコタ」 アメリカ海軍
 ヨークタウン級航空母艦3番艦
掲載:2008年08月10日
修正:2014年07月19日
 CV-8ホーネット 1942 <タミヤ製>

 
  <使用キット>
  • ウォーターラインシリーズ 705
    アメリカ航空母艦「CV-8ホーネット」
    1/700 タミヤ 1974年発売
 

<実艦について>
1938年度に計画された艦で、ヨークタウン級 3番艦となります。当初、 2番艦の「CV-6エンタープライズ」の起工より4年が過ぎていたため、技術的な進歩を盛り込んだ艦として計画されるはずでしたが、当時の諸事情により機関は結果的に僚艦と同様のものが採用されました。1939年9月25日にニューポート・ニューズ社で起工され、1941年10月20日に竣工しました。工期は2番艦のエンタープライズより約2年間も短縮されています。竣工当時はメジャー12塗装で大西洋艦隊に配属され、僚艦「CV-5ヨークタウン」と同様の迷彩でしたが、「CV-5」と一緒に太平洋艦隊に回航された時にメジャー12改という迷彩塗装に変更されました。

1942年4月18日に”東京空襲”といわれる奇襲攻撃を行います。僚艦「CV-6エンタープライズ」が護衛として付き添い、開戦以来連勝していた日本の本土に対して空襲を行ったのでした。この作戦は大胆な発想で、陸上攻撃機のB-25を空母に搭載し、爆撃するという計画だったのです。結果、日本の被害は軽微でしたが、軍部に与えた衝撃は大きかった言われています。

その後に発生したミッドウェー海戦では、雷撃隊の TBD(第8雷撃隊)が最初に南雲艦隊に攻撃を仕掛けるもほぼ壊滅、第二次攻撃の爆撃隊SBD(第8爆撃隊)が重巡「利根」と「筑摩」に命中弾を与えたのみでした。

続いてガタルカナル攻防戦に参加。南太平洋海戦において、重巡「筑摩」と空母「翔鶴」に損害を与えますが、「翔鶴」と「瑞鶴」からの攻撃機により魚雷2発、爆弾3発、体当たり攻撃2機を受け、大破してしまいます。護衛の重巡ノーザンプトンに曳航されますが、さらに攻撃を受けて被弾し、最終的に自沈処分が決まって友軍の駆逐艦により魚雷処分を受けました。それでも沈まずに漂流していた「CV-8」は、日本海軍の駆逐艦「秋雲」と「巻雲」に発見され、魚雷攻撃を受けて沈没しました。

<キットについて>
CV-8ホーネットの1/700プラキットは、現在、タミヤのウォーターラインシリーズ(WL)とピットロード(PT)のスカイウェーブシリーズ(SW)から発売されています。今回は1974年に発売され、30年以上経過したWLの古参キットを作成しました。

シャープさでは現在のキットにも負けませんが、金型疲労からでしょうか?パーツはヒケやバリが多く、基本工作で苦労させられるキットです。機銃座は縮尺的に正しいと思いますが、PTの武装パーツを使用するには小さすぎます。艦橋構造物の幅が足りないのは、最近の雑誌等で良く指摘されています。この部分を修正すると、実艦に近くなるようです。キットは”東京空襲”時を再現しており、艦載機はB-25が史実どおり16機付属しています。厳密には僚艦CV-6に比べ飛行甲板が長いのですがキットでは同じ長さとなっています。また、飛行甲板後端は甲板部分が切り抜かれて機銃が配備されていたようですが、再現されていません。

<作例について>
作例はキット説明書どおり製作しましたが、仕様は“東京空襲時”でなく、“ミッドウェー海戦時”としました。…と言っても、艦自体の変化はありません。艦載機がB-25から通常の艦載機になるだけです。今回は下記の部分を追加工作しています。
  • 機銃類はPT武装パーツに変更しています。
  • 飛行甲板最後部は両舷部分を切り抜き、機銃座を再現しています。
  • 飛行甲板前端にカタパルトのモールドを再現しました。
  • 艦載機はフジミよりF4F戦闘機を調達しました。
CV-8の塗装は竣工当初はメジャー12でしたが、その後メジャー12改の迷彩になりました。メジャー12改は作例のように複雑な波模様です。飛行甲板より上部はヘイズグレー色とオーシャングレー色の迷彩で、飛行甲板より下部はオーシャングレー色とシーブルー色の迷彩です。ヘイズグレー色はPT艦船カラーの米海軍現用艦艇グレーを使用、オーシャングレー色もPT艦船カラーを使用しました。シーブルー色はGSIカラーのネイビーブルーにPTカラーのオーシャングレー色を混ぜたものを使用しました。

     
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